要は

この作品って、よくできた二次創作なんだなと。“一次”の存在しない二次創作。東浩紀(だったか大塚英志だったか)言うところのデータベースを壮大な一次創作とした二次創作っつーのが、たぶん的確なんではないかと。だから、いわゆるヲタ的なお約束に抵抗がないなら自然に受け入れられる。一方、そうでなければ、中心のない空間にぽーんと放り出された違和感だけが残る。厳しい言い方をすると、読者が恐ろしいほど積極的に物語世界へ没入してくれることを前提としたお話なのですわ、たぶん。