「プロレスラーは、僕達の為に、空だって飛んでくれる」(まつもと/松本興業)

ここに至るまでの道程で紡ぎ出されてきたコピ本で、その実力に関してはまったく心配していなかったわけですが、正直、その瞬間まで、「果たして、あのサークルカットのとおり、新刊は出るのか?」そして「果たして至高の名作『君、プロレスは好きかね?』を超えられるのか?」という疑念があったのは事実です。

そんな失礼極まりない態度に対して、「君、プロレスは好きかね?2」は、ゴングが鳴り終わるのも待たず開幕ジャーマンを喰らわせてくれました。レスラーとレフェリー、実況、カメラ、そして“分かっている客”。今まさにテレビの「本放送」(まつもとさん談)を具現化する、その画力の素晴らしさたるや、筆舌に尽くしがたいと言えましょう。冷静な話、もともと抜群に上手いと思ったコマ割り&テンポはさらに魅力を増してるし、ハーレー×立花戦のときとは明らかに異なる、真白×増岡のジュニア戦線らしいスピード感の描写も秀逸。イラストを描く能力と漫画を書く能力はまったく別なんだなあと思わざるを得なかったりするわけですよ。次回は長丁場のタッグ戦が見たいねぃ。

というか、己の分2冊と鴫ちん&総帥分で4冊、二人の分の初代2冊を開幕で強奪しに行った己に、イヤな顔せず応対していただいたり、5月は日記本、そして8月に「3」の予定と、今後の予測までいただいたりしてありがとうございました。いあ、読んでいるはずはないんだけど,気持ちの問題で。